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UV硬化プロセスの進め方

UV硬化プロセスの進め方_写真1UVスポット硬化は拡大する様々な製造工程に不可欠な技術です。
短時間で、低熱で、常に均一な結果が得られるという利点から生産効率の向上、コスト低減が期待できます。緻密に作り上げた硬化プロセスを実現することによって、安定品質、アウトプットの均一性が常に保たれ、収益性が向上します。

UV硬化プロセスでは、ただ工業用樹脂の形成で2つの部品を接着することを目的とするのではなく、接着力、硬度、柔軟性、硬化後の色の変化など、材料の特性について目を向けていきます。 また実験をによって、選定した接着剤が、設定したプロセスに沿って硬化され、 最終製品の厳しい要件に対応しているかを検証します。

UV硬化プロセスでは以下の3ステップが重要なポイントです
1. 変化要因を認識する
2. パラメーターを確定する
3. 結果をモニターする

変化要因を認識する
UV硬化プロセスの進め方_Omnicure S2000UV硬化プロセスでは、接着剤、部材、硬化条件、環境等の多くの変化要因について考えることが重要です。これらは全て硬化後の製品特性に影響を与える場合があります。ここでは、UVスポット硬化装置に関係する要因について言及しますが、この他に、接着剤の保存環境、周囲湿度、部材の清潔度なども硬化後の材料特性に影響しますのでご注意下さい。

UVスポット硬化装置によって制御される要因は以下の通りです
1. 時間
2. 照射量
3. 波長
4. 熱

Omnicure®では、1〜3の要因を直接制御します。
「熱」は、部材が接合する過程で1〜3の要因が組み合わさることにより発生します。

パラメーターを確定する
UV硬化プロセスの進め方_グラフ1Omnicure®は、関連するパラメーターの全てが組み合わさって接着剤が硬化する光量を照射します。一方で、光硬化型接着剤は、硬化のために適正波長で十分な光量を受光する必要があります。ただし、放射照度が強すぎたり、照射時間が長すぎると硬化プロセスに影響することが考えられます。 過熱によって硬化後の接着剤や接合部の特性を阻害する場合もありますのでご注意下さい。

「時間」は最もモニターや管理がしやすいパラメーターのひとつです。多くの製造プロセスでは、プロセス内の問題発生を回避するために照射時間を最大値に設定しますが、生産性を上げるためには時間を短縮する必要があります。
「照射量」はモニターや管理が難しいパラメーターなので、プロセス設定時に見逃されることがよくあります。硬化プロセスの設定時に「照射量を制御 すること」を認識して下さい。

最少照射量は、関連する最終部品の特性に対する実験によって設定します。例えば接着強度を決定するために引っ張り試験などを行って下さい。 Omnicure®に、最少の照射量で、希望するプロセス時間を設定して硬化プロセスを実施します。その後、照射時間を一定に維持したままで照射量を僅かに増加させて(例えば10%程度)、硬化プロセスを繰り返します。この実験は、UVスポット硬化装置の照射量が最大になるまで継続して行います。 この例では照射量ごとの接着強度を測定しています。

実験によって照射量が増加しているポイントを知ることができます。
効果までは測定していませんが、この時点で接着剤は 十分に硬化されています。

もし硬化後の材料特性が基準に合致していたら、プロセスに適合する最少照射量が 決定されたことになります。不合致であれば、設定時間を延長したり、または 複数の硬化装置を使用することを検討して下さい。

照射量を上げるにつれて部品の特性が低下し始める場合があります。
これにはプロセスに対する最大照射量の問題が起因しています。部品特性の変化が確認される前に、使用しているUV硬化装置の照射量がピークに達していたことが考えられます。この場合、硬化装置の増設もしていないのに、初期値がプロセスの最大照射量になっています。

最大照射量、最少照射量、時間基準が決定したら、次に実際に使用する 設定値を決定します。時間と照射量の設定値は、実験で決定した最少基準値より少なくとも25%高めに設定することを推奨します。これによって安全なマージンが得られ、プロセスに予期していない変化が生じた場合に対応が可能になります。

OmnicureS2000耐用年数 スぺクトルの要件は主に接着剤によって決定しますが、部材についても注意が必要です。接着剤は材料に含まれる光開始剤を元に、硬化に必要なスペクトルを特定します。一方で、光開始剤に対応するスペクトル以外の光も硬化プロセスを促進して多くのエネルギーを効率的に供給していると考えられます。しかしながら、接着剤よりも部材が多くの光を吸収する場合には余分な熱が発生します。 実験において、接着剤が完全硬化する前に、変色などのマイナス効果が生じることもあります。そのままでは、硬化プロセスで熱による部品の変色や変形、アウトガスの発生、接着剤特性の低下などが起きることがあります。もし、照射量を低減して、接着剤が十分に硬化しない場合には、狭波長フィルターを使用して、UV光のスペクトル成分を軽減して熱の発生を抑えることを推奨します。
フィルターには、幅広い部材に適用する標準のUV・可視光接着剤に 最適な320-500nmフィルターがあります。また、熱の発生を低減する、320-390nmフィルターや365nmピーク値フィルターが選択できます。 実験によって、狭波長フィルターが接着剤が完全に硬化しているかを確認します。出力スペクトルがフィルターで透過された時にランプ出力は低減しています。365nmピークフィルターではランプの利用可能な全出力を65%程度まで低減します

 

結果をモニターする
硬化プロセスは、同一品質の部品を繰り返して生産していることが最も重要になります。そのために、継続したモニターの実施がプロセスの成功に不可欠です。特に時間とスペクトル成分は通常、微少に変化しますが、照射量は、装置の光源が時間経過によって減衰することで相当量変化するので、一定の照射量を維持する能力が重要になります。 OmniCure®S2000には、クローズドループフィードバック制御機能があり、装置の照射量を継続してモニターして、自動的に時間経過によるランプの減衰分を補正します。これにより、一定の照射量を確実に保持します。 照射量の測定はラジオメータを使用します。常に均一な硬化プロセスにおいてはラジオメーターを使用して定期的に照射量を確認します。ラジオメーターは較正期間内で使用して、プロセスで使用するスペクトルの光測定を正確に行う必要があります。

UV硬化プロセスにおいて、時間、照射量、スペクトル成分を選定した後、実験により部品特性に必要なパラメーターを決定します。そしてプロセスを阻害する変化要因を特定してモニターします。それによって、同一品質の部品を連続して繰り返し製造するプロセスの準備が完了します。