既存のプロセスのUV照射器を変更する場合の留意点
稼働中のUV接着プロセスで使用しているUV照射器の変更を検討する
ことは時々起こります。後継機種に取り替えたり、他社製品から切り換える場合もあります。
既に稼働しているプロセスがある場合、新く導入される装置には、
それを検討するコストと時間に見合う正当な理由が求められます。
OmniCure®スポット照射装置には以下の特長があります
- 生産効率が向上
クローズドループ式フィードバックやインテリランプなどの独自の技術により、照射プロセスの制御性、再現性が
向上し、部品の廃棄率が軽減します。
- 生産性が向上
新しい200Wランプ技術により、照射時間が短縮し、生産数が大幅に向上します。
これらの利点を重視するユーザーの皆様は、当資料は現在の工程でUV照射器の変更によってコストと手間が軽減できる情報として
お役に立つでしょう。
「UV硬化プロセスの進め方」で説明しましたが、UVスポット照射器によって制御できる4つの主要な要因は以下の通りです。
1. 時間
2. 照射量
3. 波長
4. 熱
UV接着プロセスでUV照射器を変更する場合、これらの要因が、新しく
導入するUV照射器によってどのように影響するかを検討することが
必要になります。これらがそのまま新しい装置においても再現されることが望ましいですが、必ずしもそうならないため、既存の装置で行われていた部品への照射特性と同等以上の結果が得られるよう試験によって検証することが重要になります。
1. 時間
時間は、新しい装置で最も簡単に再現することができるので、プロセスの時間を変更する必要もほとんどなく、他にも影響を与えないでしょう。
2. 照射量
同じラジオメーターで測定したプロセスの照射レベルを、既存と新規の装置に設定することで、同じ照射量を再現することは可能です。もし、ラジオメーターも新しく変更しようと考えている場合には、一つのラジオメーターで両方の装置に同一の照射レベルを設定する
必要があります。
製造元の異なるラジオメーターでは、その技術と較正方法が異なるのでそれぞれの装置に照射量を設定した場合、同一の照射レベルにならないことが考えられます。
3. 波長
新しい装置で既存の照射レベルが再現できたならば、実際に部品に照射して、プロセスの基準に適合した、硬化後の物理特性が得られるかを試験で確認する
必要があります。
この場合、まず、各装置にプロセスで指定された最少の照射
レベルを設定してUV接着剤を硬化します。それから、各装置に現在のプロセス
の設定値に照射レベルを選定してUV接着剤を硬化します。最後に、各装置に
プロセスで指定された最大の照射レベルを設定してUV接着剤を硬化します。もし、これらの3段階で、両方の装置で接着剤の物理特性が同じであれば、新しい装置でも既存のプロセスに影響しないと考えることができます。
しかしながら、異なる装置に搭載されているランプのスペクトル成分は同一でないため、必ずしも同一の効果結果が得られるとは言えません。従って、新しい装置の照射レベルが既存装置と同じであったとしても、接着剤硬化後の物理特性が同一にならないかもしれません。
例えば、図1で示したOmniCure® S1000 100Wランプの光出力は、図2で示した、OmniCure® S2000の200Wランプの光出力とは異なります。
S1000では光波長365nmでピーク値が得られますが、S2000では440nmでピーク値が
得られます。そのように、S1000の同じ照射レベルでも、365nmの照射率はS2000より少し高く、一方、S2000の照射率は440nmで高くなっています。
スペクトル成分の少しの違いは、接着剤の硬化後の特性にそれほど影響しません。しかしながら、新しい装置と既存装置で使用されているランプのスペクトル成分を比較して、試験で検証することを推奨しております。もし、物理的特性に大きな違いがあるようであれば、新しい装置で新しくUV接着プロセスを構築することが必要になるでしょう。
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