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飛行機・宇宙

高粘度ペースト材の安定吐出によるハニカム構造部材への均一な充填を実現

課題背景

航空機や特殊車両などに使用されるハニカム構造体は、軽量性と強度を兼ね備えるため、耐衝撃性・耐久性を高める目的で導電性ペーストや接着剤を内部に充填する工程が必要です。 しかし、従来の塗布方法では以下の課題が発生していました:

  • 塗布量が安定せず、頻繁に調整が必要:液剤粘度の影響で吐出量がばらつきやすく、都度微調整に時間がかかっていた
  • 高粘度液剤の均一塗布が困難:ペースト材がスムーズに流れず、充填ムラや空隙(ボイド)が生じ、製品不良につながっていた

導入効果

当社の vipro-PUMPディスペンサー を導入したことで、以下の成果が得られました:

  • 調整作業の削減と作業効率向上
    材料粘度や供給圧に左右されない安定吐出により、従来必要だった頻繁な調整が不要となり、オペレーターの作業負荷が大幅に軽減。
  • 高粘度ペーストでも均一充填を実現
    導電性・耐熱性・絶縁性などの機能性ペーストをハニカムセル内部に隙間なく充填できるようになり、未充填や空隙による不良が減少。
  • 製品信頼性と安全性の向上
    充填品質のばらつきが解消され、接着・補強強度が安定。航空機や鉄道など高信頼性を求められる分野において、製品寿命の延伸と安全性向上に寄与。
  • 後工程の負担削減
    均一な塗布により、充填後の手直しや検査工程が簡素化。生産効率が改善され、工程全体のリードタイムも短縮。

導入製品

vipro-PUMPシリーズディスペンサー(大容量タイプ)

高粘度・高フィラー・高比重材料に対応し、複雑形状への定量充填を安定して実現できる容積移送式ディスペンサーです。

  • 容積移送式で±1%の吐出精度を実現。長時間連続稼働でも安定性を維持し、手直しゼロのプロセスを構築
  • 粘性変動や温度変化の影響を受けにくい構造により、ペースト材の分離・硬化・詰まりリスクを最小化
  • 最大2,000,000mPa・s(cps)の高粘度液剤に対応し、導電・断熱・接着用途の多様なペーストに柔軟対応可能
  • 独自構造により脈動や圧力波のない滑らかな吐出を実現し、ハニカムパネルの深部まで気泡レスで均一充填
  • 塗布条件の再現性が極めて高く、多品種・少量生産でも安定した品質と工程標準化を両立
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