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飛行機・宇宙

混合精度と塗布品質を両立する2液インサート充填プロセスの最適化

課題背景

航空機構造部材の強度確保と軽量化のため、ハニカム構造などの中空パネル内に2液性接着剤を充填するインサート工程が求められていました。しかし、従来のプロセスでは以下のような課題がありました:

  • 混合比のばらつきと塗布量の不安定化
    定量性が低く、主剤と硬化剤の混合比に誤差が生じやすく、硬化不良や性能不良を引き起こすリスクがあった。
  • 液ダレや手直し作業の発生
    塗布中に樹脂がノズルから垂れ落ちてしまい、装置内部や製品上に余分な材料が残留。手直しや清掃の負担が増し、生産性が低下。
  • 充填状態のばらつきによる品質不安定性
    製品内部に気泡が入り込むなど、局所的な未充填や硬化不良が生じ、品質保証上のリスクが顕在化していた。。

導入効果

当社のeco-DUOシリーズ を導入したことで、以下の効果を実現しました:

  • ±1%以内の混合比精度で安定した2液混合を実現
    モータ駆動による容積移送方式により、主剤・硬化剤を正確に定量送出。混合ばらつきを解消し、航空機部品に求められる高い接着信頼性と耐久性を確保。
  • 液ダレ・材料残留の抑制で作業効率が大幅に向上
    ディスペンサー内部の液圧バランスが安定しており、塗布中の滴下やにじみを抑制。その結果、塗布装置の拭き取り作業や部品の手直しが不要となり、工数・コスト両面で効果を発揮。
  • 高粘度材料にも対応し、用途に応じた柔軟な運用が可能
    発泡構造体の充填や高強度接着剤など、航空用途に特化した2液性材料でも安定混合。軽量構造体(サンドイッチパネルなど)へのインサート工程に幅広く展開可能。

導入製品

eco-DUO330 / 450 / 600

航空・宇宙・電子部品分野の2液インサート充填や接着工程に最適な高精度ディスペンサー。特に高粘度・高比重材料の微量吐出において安定性と操作性を兼備。

  • モータ駆動によるローター・ステーター機構で、±1%以内の混合比精度を実現し、硬化不良リスクを低減
  • 主剤・硬化剤を同時に定量吐出し、混合しながらの塗布が可能。塗布直前の混合により、余剰材料を最小化
  • 容量スケーラブル設計で、パネルサイズや接合面積に応じたユニット選定が可能
  • 接着剤、ポッティング剤、シーリング材、発泡ウレタンなど、航空・輸送分野で使用される2液材料に幅広く対応
  • 特にハニカムコアなどの構造体インサート接着に最適
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