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自動車・自動車部品

高粘度シリコーンオイルでも均一塗布:座席クッションへのスプレー塗布

課題背景

自動車の座席クッション材(発泡ウレタン)には、快適性や耐久性を向上させる目的で、成形直後に「シリコーンオイル」を塗布する工程が採用されています。 しかし、実際の塗布工程では以下のような課題が発生していました:

  • 発泡ウレタンの凹凸形状により塗布ムラが発生
    座席クッション材に使用される発泡ウレタンは、表面に凹凸が多く、スプレー塗布時に膜厚のばらつきが生じやすく、均一な塗布が難しい状態でした。
  • 高粘度シリコーンオイルでの霧化不安定・飛散が発生
    使用されるシリコーンオイルは粘度が高いため、従来のスプレーノズルでは霧化が不安定で、塗布ムラや飛散が多発していました。
  • 品質の安定化が困難で、再現性が低い
    手作業による塗布では、オペレーターの経験に依存しやすく、膜厚や仕上がりのばらつきが発生し、品質の再現性が確保できませんでした。

導入効果

  • スプレー塗布の安定性向上と飛散・液だれの抑制
    30,000mPa・sまでの高粘度シリコーンオイルに対しても、SV01Sの精密スプレー制御により、安定した霧化を実現。飛散や液だれが大幅に抑制され、クリーンな工程が可能に。
  • 複雑な形状への塗布でも膜厚の均一性を確保
    凹凸のある発泡ウレタン素材に対しても、非接触スプレーで形状に追従し、均一な膜厚を形成。
  • 品質の標準化とライン自動化が可能に
    従来頻発していた再塗布や補修の手間がほぼ不要となり、作業者の負担が軽減。塗布工程の自動化と標準化が進み、ライン全体の生産性向上に貢献しました。

塗布工程動画も公開中

導入製品

高粘度スプレーバルブ SV01S

自動車の座席クッションに対するスプレー塗布工程では、シリコーンオイルなどの高粘度材料の安定した霧化が求められます。SV01Sは、30,000mPa・s程度の高粘度材料にも対応できる非接触スプレーバルブであり、ウレタン表面への均一塗布と飛散抑制の両立を実現しました。

  • 30,000mPa・sの高粘度液剤も安定スプレー
  • シリコン・グリス・UV材など幅広い液剤に対応
  • 非接触スプレーで座席ウレタンの広面積塗布を実現
  • 飛散を抑えた環境・歩留まり改善にも貢献
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