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食品

ケチャップやドレッシングなど高粘度食品材の袋詰め充填による効率化と品質安定化

課題背景

食品製造ラインでは、ケチャップやドレッシングなどの高粘度食品材を管状バッグに充填する際、製品仕様によって必要な充填量は大きく異なります。例えば、外食チェーン向けの小袋(10~20ml程度)から、業務用の大容量パック(1,000ml以上)まで幅広い容量に対応する必要があります。しかし、従来の充填設備では「小容量では精度が安定しない」「大容量では流量が不足し高速充填が難しい」といった問題が発生しやすく、以下のような課題を抱えていました。

  • 充填精度の不足
    小容量充填ではわずかな誤差が相対的に大きくなり、規格外品が発生。
  • 充填スピードの制約
    大容量充填では必要流量を確保できず、ライン全体の生産スピードが低下。
  • 多品種切替の非効率
    製品ごとに容量が異なるため、装置調整や段取り替えの負担が大きく、生産効率を阻害していた。

導入効果

新たに導入したサニタリー充填ポンプ(食品向けシリーズ)は、10ml~2,000mlまでの投与量、13ml/分~80ℓ/分の体積流量に対応可能であり、小袋から大袋まで柔軟に対応できる点が大きな強みです。これにより、従来の課題は大幅に改善されました。

  • 小容量でも高精度な充填を実現
    ±1%の吐出精度により、10mlの小容量でも正確に充填可能。これまで発生していた内容量のばらつきや不良品を大幅に削減できた。
  • 大容量でも高速充填が可能
    最大80ℓ/分の流量に対応するため、1,000mlを超える大袋への充填でもラインスピードを落とさず生産可能。従来はボトルネックとなっていた大容量充填工程の効率化が実現した。
  • 多品種少量生産への柔軟対応
    幅広い投与量レンジに対応することで、製品切替時の装置調整が最小限に。小袋・業務用パック双方に同じ装置で対応でき、生産ラインの柔軟性が向上。
  • コスト削減と衛生性の両立
    材料ロスや再充填作業が減少し、ランニングコストを削減。さらにEHEDGやFDAガイドライン準拠のサニタリーデザインにより、衛生性を確保しつつ洗浄時間も短縮できた。

導入製品

サニタリー充填ポンプ(食品向けシリーズ)

サニタリー充填ポンプは、ケチャップやドレッシングなど高粘度食品材の袋詰め充填工程において、精度・効率・衛生性を兼ね備えた最適なソリューションです。

  • 投与量:10ml から 2,000ml まで対応
  • 体積流量:13ml/分~80ℓ/分
  • EHEDG、FDAなど国際食品衛生基準に準拠
  • シンプル構造で洗浄・メンテナンス容易