電子レンジ扉外周へのシリコン材塗布による気密性・耐久性の向上

家電
電子レンジは加熱調理を行う際、庫内に高温・蒸気・油煙・臭気が発生します。これらが本体外部に漏れ出すと、ユーザーの使用環境に悪影響を与えるだけでなく、製品寿命や安全性の低下につながります。そのため、扉と筐体のわずかな隙間を確実にシールし、気密性を維持することは製品設計上の必須条件でした。特に扉外周は開閉のたびに繰り返しストレスがかかるため、シール材には高い耐久性・柔軟性・接着力が求められ、シリコン材が一般的に使用されています。
しかし、この高粘度シリコン材は吐出・塗布の制御が非常に難しく、従来のディスペンス装置では以下の課題が発生していました:
新たに導入した高粘度液剤吐出装置と高圧バルブの組み合わせにより、従来課題であった不安定な塗布ラインや頻繁な調整作業は大幅に改善され、以下のような効果が得られました。
SV47とAUTOCANの組み合わせ は、従来困難とされた 「高粘度材の安定ライン塗布」を確実に実現し、電子レンジのように高い気密性・信頼性が求められる製品において、品質向上とコスト削減の両立を可能にしました。
SV47は、封止材やグリスといった高粘度液剤を高圧力で安定吐出できるスプールバルブです。電子レンジのように気密性が重視される製品の塗布工程に最適で、均一なライン形成を実現します。
AUTOCANは、缶入りの高粘度シリコン材を直接加圧搬送できる小型高圧ポンプです。SV47と組み合わせることで、安定した連続塗布を可能にし、生産ラインにおける信頼性を確保します。