業界別塗布事例業界別塗布事例

半導体・SMT・電子部品

アンダーフィル塗布工程でフィレットの最適化

課題背景

近年の半導体実装工程では、CSPやBGAなどのチップを基板に実装した後、その接合部の機械的強度と信頼性を確保するため、アンダーフィル材の精密な充填が求められています。 しかし従来のノズル近接式ディスペンサーでは、以下のような課題が発生していました:

  • 微細な隙間への塗布が難しく、液剤の広がりや液だまりが発生
    狭い隙間に塗布をする必要があり、細いノズルを使用するとノズル先端に残留する液が発生し、実装部品に接触して不良につながるケースも多く、歩留まり低下の原因となっていた。
  • ノズルがチップに接触し、フィレット形状の制御が困難
    Z軸制御の誤差による過剰塗布で、はみ出しや部品への接触が発生。部品破損や信頼性の低下を招いていた。
  • タクト短縮が難しく、生産性に課題
    ノズルのZ軸上下動作が無駄な時間となり、タクトがかかっており生産性に課題があった。

導入効果

本工程に高速非接触ディスペンサー「BEATRUM(ビートラム)」を導入したことで、これらの課題を大きく改善。非接触かつ高精度な微小ドット吐出により、下記のような成果を実現しました:

  • 非接触・高精度なドット塗布で、飛散・接触リスクを回避
    ノズルが基板やチップに接触せず、わずかな隙間にもピンポイントで吐出できるため、隣接部品への液だまりや飛び散りが大幅に低減されました。
  • 安定したフィレット制御と高再現性
    フィレット形状の均一性が向上し、外観品質も安定。再塗布や検査工程の工数も削減できました。
  • 高頻度・高スループットの安定塗布
    ノズルのZ軸動作をすることなく、横スライドの動作で塗布を実現でき、250Hzまでの連続塗布が可能となり、生産ラインのタクトタイム短縮とコスト低減に大きく貢献しました。

塗布動画

導入製品

高精度非接触ディスペンサー BEATRUM

アンダーフィル用途において求められる「高精度なドット塗布」「狭隘部への飛散なき充填」「フィレット最小化」を実現する、超高速・非接触タイプのディスペンサーです。CSPやBGAなど、微細ギャップへのアンダーフィル工程における課題を解決します。

  • 非接触・高速応答により、チップ周辺の狭小スペースにも安定した塗布が可能
  • 250Hzの高速吐出で、均一かつ高頻度なドット塗布が可能
  • ノズルの接触による部品破損リスクゼロ。Z軸制御も不要でタクト短縮に貢献
  • ノズルヒーター・外部制御にも対応し、低粘度~高粘度アンダーフィル材まで幅広く適応可能
製品ページへ