業界別塗布事例業界別塗布事例

スマートフォン・タブレット・ノートPC

イメージセンサーのカバーガラス接着でUV接着剤を微量塗布し、接着品質と光学特性を両立

課題背景

近年、イメージセンサーを搭載するスマートデバイスや車載カメラにおいて、カバーガラス接着工程は光学性能と信頼性を左右する重要なプロセスとなっています。とくに接着剤の塗布は、以下のような課題を抱えていました:

  • 極狭スペースへの極細ライン塗布の難しさ
    センサー周辺のスペースが非常に狭小で、既存設備では細い線状に安定して塗布することができず、液剤のはみ出しや不均一な膜厚が生じていた。
  • 接着剤の厚み・幅のばらつきによる光学性能への影響
    塗布ムラにより接着層が厚くなりすぎると、光の屈折や透過率に影響を及ぼし、イメージセンサーの画質劣化や収差が発生する恐れがあった。
  • UV接着剤の照射不足による硬化不良
    塗布が不正確だと硬化光の到達が偏り、接着強度の不安定化や剥離リスクが高まっていた。

導入効果

高精度ビジョンディスペンスシステム「AXELIA」と超微小量対応のニードルバルブ「SV59MD」を組み合わせて導入したことで、以下のような効果が得られました:

  • 正確な位置認識と超微細ライン塗布を実現
    AXELIAによる高解像度カメラと自動補正機能により、基準点を正確に捉えて吐出位置の設定が安定。極小エリアにも正確にUV接着剤を塗布することが可能となった。
  • 最小1ナノリットル単位の安定した微量吐出
    2液を別々に容積制御し、ノズル直前で定比率混合することで、温度や圧力の影響を受けずに理想の混合比が維持できるようになった。
  • 光学性能と接着強度の両立に成功
    液剤のはみ出しや厚みムラが無くなり、UV光の照射効率が向上。結果として、センサーとカバーガラスの接合品質と光学性能が同時に安定化した。

導入製品

超微小塗布用ニードルバルブ SV59MD

超微量液剤の安定吐出が可能な高精度バルブ。

  • 最小1nLまでの安定吐出
  • 液だれなし・高精度シャットオフ
  • キャリブレーション機能搭載
製品ページへ

高精度自動ビジョンディスペンスシステム AXELIA

視認性と操作性に優れた全自動塗布プラットフォーム。

  • 正確な位置補正と基準点認識機能
  • 吐出点位置の繰り返し再現精度が高い
製品ページへ