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ウェアラブルデバイス

連続血糖モニタリング(CGM)デバイスのギアボックス部品に極小サイズ・高粘度グリスの精密塗布

課題背景

糖尿病管理分野では、血糖モニタリングデバイスやスマート血糖測定器、さらにはインスリン投与量を計算し注入するスマートポンプを含むクローズドループシステムが広く利用されています。これらの医療用ウェアラブル機器は、信頼性と安全性を確保するために、極めて小さな部品への精密な材料塗布が不可欠です。 特にインスリンポンプ内部のギアボックス部品では、0.7マイクロリットルという極小サイズの高粘度グリスを正確に、かつ均一に塗布することが要求されます。しかし、従来の塗布方法では以下の課題がありました:

  • 微小吐出の精度不足
    0.7µLという極小体積の安定吐出は困難で、塗布量のばらつきが発生。部品摩耗や作動不良につながるリスクがあった。
  • 高粘度材の制御困難
    グリスの粘度が高いため、安定した流量制御が難しく、吐出時に液だまりや気泡混入が生じやすかった。
  • 均一性と安定性の欠如
    連続塗布時に脈動や吐出ムラが発生し、医療機器に求められる長期信頼性や安全性を担保する上で大きな障害となっていた。

導入効果

容積移送式高精度マイクロディスペンサーeco-PENディスペンサーの導入により、従来困難であった連続血糖モニタリング(CGM)デバイス内部のギアボックス部品への極小体積・高粘度グリス塗布が可能となり、以下の効果が得られました:

  • 高精度制御
    0.7µLという微小量でも安定的かつ再現性高く吐出でき、CGMデバイスのギアボックス内部に均一なグリス層を形成。これにより小型化デバイス特有の限られたスペースでも確実な潤滑を実現。
  • 高粘度液剤の安定吐出
    容積移送方式により脈動のない連続吐出が可能となり、グリス塗布時の液だまりや気泡混入を大幅に抑制。精密機構を持つ医療機器において、作動安定性と長期耐久性が確保された。
  • 製品信頼性の向上
    塗布精度の向上によって部品摩耗や作動不良を防止し、日常的に使用するCGMデバイスに求められる高い信頼性と安全性を長期間にわたり保証。結果として、医療機器メーカーにとっても品質基準の確実なクリアとブランド価値向上につながった。

導入製品

容積移送式高精度マイクロディスペンサー eco-PEN300/450/600/700 3D

連続血糖モニタリング(CGM)デバイスの内部構造では、ギアや可動部品に微量の高粘度グリスを安定的に塗布することが求められます。

eco-PEN300/450/600/700 3Dは、このような医療用ウェアラブル特有の厳しい要求条件に対応するために開発された高精度ディスペンサーです。0.7µLといった極小体積でも吐出精度を維持し、製品の信頼性と耐久性を長期にわたり支えます。低~高粘度の幅広い液剤に対応できるため、グリスだけでなく接着剤や潤滑材など多用途に活用可能です。

  • ±1%の高精度な微小吐出を実現
  • 脈動のない安定した連続吐出で、CGM内部のギア部品に均一塗布
  • サックバック機能により液だれを防止し、微小部品でも清浄度を確保
  • 吐出流量(ml/分, g/分)の柔軟な設定により多様な医療用デバイスに対応
  • 0.7µLの極小吐出を安定制御し、CGMデバイスに求められる高精度・高信頼性の塗布工程を実現
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