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ウェアラブルデバイス

医療用ウェアラブルの内部コンポーネントに2液接着剤の高精度塗布

課題背景

医療用ウェアラブルデバイスの内部コンポーネントは、小型かつ高密度に配置されており、接着剤塗布の精度が製品信頼性を大きく左右します。特に、使用される2液接着剤は主剤と硬化剤を正確な比率で均一に混合することが必須であり、このプロセスが不安定になると、硬化不良や接着強度の不足といった重大な問題を引き起こします。 従来の塗布方法では、わずかな比率の誤差や不均一な混合が次のような課題を生んでいました:

  • 混合比率の誤差
    主剤と硬化剤の体積や流量を正確に制御できず、混合不良によって一部が硬化不十分なまま残存し、接着信頼性を低下させるリスクがあった。
  • 不均一な混合
    材料が均一に撹拌されず、硬化後に強度ムラが発生。結果として、デバイス全体の耐久性や長期安定性を損なった
  • 工程影響の拡大
    混合が不適切だと硬化時間にもばらつきが生じ、組立ラインでのタイミング管理が困難になり、製品歩留まりや生産効率に悪影響を与えた。

このように、2液接着剤の精密な混合と安定した塗布管理は、医療用ウェアラブルデバイスの高信頼性を確保する上で極めて重要な課題となっていました。

導入効果

容積移送式高精度マイクロディスペンサー eco-DUO シリーズ の導入により、従来課題であった主剤と硬化剤の混合不良や比率誤差が大幅に改善されました。特に、±1%以内の定量精度で2液を同時に吐出・混合できるため、以下の効果が得られました:

  • 正確な混合比率の実現
    主剤と硬化剤を設定された比率で安定的に供給し、均一に混合。これにより硬化不良や強度不足を防止し、製品としての接着信頼性が大幅に向上。
  • 均一な撹拌と塗布品質の安定化
    混合後の材料を脈動のない連続吐出で安定的に塗布でき、線塗布においてもムラや気泡を抑制。結果として、部品全体に均一で強固な接着が確保された。
  • 製造プロセスの効率向上
    硬化時間のばらつきが減少し、組立工程の管理が容易に。工程遅延や再加工リスクが低減され、歩留まり率と生産性の両面で改善が実現
  • 医療機器としての長期信頼性確保
    適切な混合と均一な塗布により、内部コンポーネントの耐久性や安定性が保証され、長期にわたって安全に使用できる医療用ウェアラブルデバイスの開発に貢献。

導入製品

2液容積移送式高精度マイクロディスペンサー eco-DUO330/450/600

医療用ウェアラブルデバイス内部のコンポーネント接着において重要となる2液接着剤の正確な比率制御と均一混合を実現するディスペンサー。主剤と硬化剤をそれぞれ独立した容積移送システムで定量吐出し、±1%以内の精度で混合。硬化不良を防ぎ、均一で強固な接着層を形成することが可能です。

  • 主剤と硬化剤を±1%以内の高精度で混合・吐出
  • 均一混合により硬化不良や強度ムラを防止
  • サックバック機能により液だれを防止し、微小部品でも清浄度を確保
  • 脈動のない安定吐出で塗布品質を長時間維持
  • 高粘度~低粘度まで幅広い2液接着剤に対応
  • 医療用ウェアラブルに求められる長期信頼性と耐久性を確保
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