技術解説コラム技術解説コラム

ディスペンサー技術ガイド

この記事は、工業用ディスペンサーを使用している製造業や研究開発現場の技術者、品質管理担当者、設備導入を検討している方々に向けて執筆しています。 シリンジ・ピストンを用いた塗布で低粘度液剤の安定した吐出を実現するための秘訣をわかりやすく解説します。
これからディスペンサーの性能向上や生産性アップを目指す方に最適な情報を提供します。

シリンジ·ピストンへのサンエイテックのこだわり

サンエイテックのこだわり

液漏れが無く、安定した塗布を実現していくには、熟練したノウハウの詰まったシリンジ・ピストンを販売しているメーカーのものを使用する必要があります。サンエイテックもそのメーカーの1つです。
サンエイテックは、シリンジ・ピストンの作りにとことんこだわっています。弊社製品であるSHシリーズのシリンジは、内径ゼロテーパーで作られており、精度よく成形されています。対応するピストンも誤差を最小限に抑えた精密成型でシリンジとの相性を最高の状態に保っています。
これにより、シリンジ内のどの位置にピストンがあっても一定した密着性を保ち液漏れの無い状態を作り出します。また、シール性を保ちながらも絶妙な密着性であるため、シリンジ内壁に沿ってピストンがスムーズに移動します。液漏れの無い状態を作り出します。
結果として安定した吐出が可能となります。低粘度の液剤を液漏れなく安定して吐出する能力が備わっているシリンジとピストンの組合せになります。

サンエイテック シリンジ構造図
①ダブルワイパーピストン

低摩擦でスムーズなピストンの動きが「液もれ」や「液ダレ」を防ぎます。 液剤残量は、目視で容易に確認できます。

②ポリプロピレン製厚肉シリンジ

耐薬品性に優れ、ひび割れや劣化による破裂がありません。 また離型剤は使用しておりません。

③内径ゼロテーパーシリンジ

ピストンとの接触圧を常に一定に保ち、高精度な吐出が可能です。 高粘度液剤でも液剤を最後まで無駄なく吐出します。

④シリンジ内側底部

R形状に加工され、エアー溜りの発生を防ぎます。

⑤シースルーなハブ部形状

ハブ内のエアー溜りの有無を確認でき、塗布作業を確実に行うことができます。

⑥ルアーロック構造

シリンジ先端部とノズルはどちらもルアーロック構造になっています。 ノズルや先端キャップ等の飛び抜けを防止して確実に保持します。

⑦バーフリーで安定塗布に寄与

針先端部はバーフリーで、良好な液離れ性が得られます。

サンエイテックシリンジ·ピストンの特長

サンエイテックシリンジとピストンの特長

サンエイテック製シリンジ・ピストンの主な特長は3つあります。

  • 内径ゼロテーパーのストレート形状
  • ピストンのスムーズな動き
  • 高度な液剤カキトリ性

内径ストレート形状で抜かれたサンエイテックシリンジ

サンエイテックのシリンジは、高い成型精度が特長で、内径ゼロテーパーとなっています。一般的に下図の従来型の様に成型品には抜きテーパーが付いており、ピストンとシリンジ内壁の接触具合が変わってしまう為、吐出量のバラツキが発生します。
サンエイテックのシリンジは内径がストレート形状で成形されていますのでピストンとの接触状態が常に一定で、安定した動きを保ちます。

SETシリンジと従来型の比較画像

内径にテーパーがかかっていないことで、吐出精度にも大きく影響があります。テーパーがかかっているシリンジの場合は吐出始めと吐出終わりでピストンとの密着度合い(摩擦)に違いが生じます。シリンジ下部にピストンが移動していくにつれてだんだんと摩擦が大きくなり、一定の圧力で押している状況では吐出が減少していきます。
一方で内径がストレートに作られたシリンジでは、最初から最後まで一定の摩擦抵抗でピストンが移動していきます。それにより一定の圧力下でも安定した吐出を実現することができます。


シリンジ吐出比較表
シリンジ吐出比較表

ピストンのスムーズな動き

サンエイテックのピストンは、シリンジ内壁を出来るだけ低摩擦で移動できるように工夫されています。
側面からみると側壁にアーチがかかっており、側面全体がシリンジ内壁に接触しないようになっています。この形状によって、2点のみのシリンジとの接触になり、出来るだけ低摩擦でシリンジ内をスライド移動できるようになっています。安定吐出には欠かせないスムーズさです。高粘度の液剤の場合には、そのスムーズさでサックバック動作を行い残圧を後方に開放する動作を行います。
この2点の線接触をサンエイテックではダブルワイパーピストンと呼んでいます。


低摩擦・スムーズな動きのダブルワイパーピストンが液ダレを解消

低摩擦でスムーズな動きで「液もれ」や「液ダレ」を防ぎます。液剤残量は、目視で容易に確認できます。 また、作業時にはとても気になる臭気も完全にシャットアウトします。

ダブルワイパーピストン

シリンジ内の摩擦を極限まで取り除くことでスムーズなピストン効果を実現

塗布後の液ダレ軽減

低摩擦でスムーズに動くため吐出後はサックバック動作を行い残圧を逃すことができる

サンエイテックピストンの高度なカキトリ性

点の接触であるダブルワイパーのピストンはその名の通りワイパーとしての役割も果たしており、シリンジ内壁の液剤をカキ取るようにしながら移動します。シリンジのストレート形状に沿ってしっかりとワイピングを行い液剤がシリンジ内壁に残る「液剤ロス」を最小限に抑えます。


サンエイテック ダブルワイパーピストン作用図
液剤の廃棄コストの大幅低減

内径ストレート形状と密着性の良いダブルワイパーピストンの作用で、しっかりと液剤をカキトリできるため液残量を低減できます。また、残量の把握も容易となります。

サンエイテックシリンジ·ピストンを導入するメリット

低粘度液剤塗布でサンエイテックのシリンジ·ピストンを導入することのメリット

低粘度の液剤を使用する際に、サンエイテックのシリンジ・ピストンを導入することで、液剤の漏れを防ぎ、安定した吐出が可能となります。これにより、作業効率が向上し、材料ロスや不良品の削減につながります。
また、液量を微調整する時間が減ることで、作業性の向上も期待できます。微調整を最小限に出来ることで、自動化ラインやロボットとの連携にも適しており、現場全体の生産性アップにも大きく貢献します。シリンジ・ピストンの導入により、製品の品質が安定し、納期や仕様のばらつきが減少します。
これにより、顧客からの信頼や満足度が向上し、リピート受注や新規顧客獲得にもつながります。
また、安定した生産体制を構築することで、クレームやトラブルの発生も抑制できます。

高粘度液剤塗布でサンエイテックのシリンジ·ピストンを導入することのメリット

高粘度粘度の液剤を使用する際に、サンエイテックのシリンジ・ピストンを導入することで、液ダレを防ぎ、安定した吐出が可能になる上にシリンジ内壁に残る液剤のロスを削減するコストダウン効果も得られます。

液剤粘度 効果 具体的なメリット
低粘度液剤 液漏れの防止 ・材料ロスの削減
・ワークへの液落下の防止
・不良率の低減
安定性の向上 ・吐出量調整時間の減少
・不良率の低減
・自動化ライン、ロボットとの連携
高粘度液剤 液ダレの防止 ・材料ロスの削減
・ワークへの液落下の防止
・不良率の低減
シリンジ内壁の
残液削減
・材料ロスの削減
・シリンジ内の液剤残量視認性向上

研究・開発における利点

研究・開発現場では、微量かつ高精度な液剤吐出が求められることが多く、サンエイテック製のシリンジ・ピストンの導入は大きなメリットとなります。
再現性の高い実験や試作が可能となり、データの信頼性向上にも寄与します。 また、さまざまな液剤や条件に柔軟に対応できることで小回りが効くため、新技術の開発時にも大いに役立ちます。

実際の使用レビューと成功事例

多くの現場でサンエイテック製シリンジ・ピストンが導入され、安定した吐出や生産性向上の成功事例が報告されています。
例えば、電子部品の低粘度フラックス塗布工程や防湿コーティング塗布工程、研究開発分野での薬液の定量滴下など、幅広い分野で高い評価を得ています。
ユーザーからは「液漏れがなくなった」「安定塗布が出来るようになった」「作業効率が大幅に向上した」といった声が多く、導入効果の高さが実証されています。今後もさらなる活用が期待されています。

まとめ

サンエイテックのシリンジやピストンには、細かなノウハウがびっしりと詰まっています。一見すると何でもない容器ですが、成形精度からその効果までしっかりと見極めてこだわったモノづくりを実践しています。
シリンジとピストンを適度な状態で密着させ、液漏れなく塗布することは非常に難しいことです。
また、シリンジの一部分だけがその状況では事足りず、使い始めから使い終わりまでその状態を保つことが必要です。それは神業的なものです。正しいシリンジ・ピストンをご選定いただくことで、液漏れを防止し、安定性を向上させることで、材料ロスを削減し不良率を低減する効果がうまれます。
サンエイテックでは、そのような生産性向上に貢献できるシリンジ・ピストンを準備していますので、皆様の生産現場にて是非ご活用ください。